蓮の国(Lotus Land)

いろいろ雑多に書いてます。

知中論(安田峰俊、星海社新書)

 

  嫌韓とか嫌中とか、ずっとブームが続いているのか、書店に行くとその手の本が大量に目につく。

 私の友人にもそういう人がいる。酒を飲むたび中国や韓国の悪口を言う。悪口というか、いわゆるヘイトスピーチというやつか。差別に近い。私もそういう気持ちはわからなくもない。確かに彼の国は何かにつけ日本に妙な難癖をつける。しかし、私はその土地や生まれで人を差別するのは嫌いなので、なぜこういう言動をするのか、政府の政策にしても妙な疑問ばかり残ってもやもやしていた。

 

 少し前に読んだ「貝と羊の中国人」で、その一部は分かったが、この「知中論」を読んで、ようやく納得した。

 現在の中国の性質はかなり遡って見ることができた。清や中華民国、そして現在の中国共産党の政策もあるが、なにより中国人の性質や文化、考え方が(当然のことだが)今の状況には色濃く反映されていたのである。「恨み」は死んでも消えないし、悪人とされた人は死んでもその罰を受け続ける。

 かつて、親日政権を作った汪兆銘は、死んでからも、手を縛られた石像によって罰を受け続けているのだ(今はもうないそうだが)。秦檜の話は知っていたが、汪兆銘までこんなことになってたのね。そして東條英機ですら、中国国内には跪いた銅像が作られている、という。

 日本でいえば、石田三成の跪いた石像が現存しているようなものか。「いしだみつにゃん」なんて言ってる場合じゃねえな。

 

 中国や韓国を嫌いな人がいるのは当然だが、嫌う前に敵を知ったほうが良いと思うのだ。