蓮の国(Lotus Land)

いろいろ雑多に書いてます。

映画評『ホーホケキョ となりの山田くん』

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 (しばらく、初心に帰ってですます調で)

 一度見た気がするんですけど、伊集院光が好きだと言っていたので。

 それと、プロデューサーの鈴木敏夫氏が、『仕事道楽』という本の中で面白いことを書いていた。ちょっと長いけど引用すると、

 思い出すのは、『となりの山田くん』のときの会話。みなさん気がつかないかもしれないが、『となりの山田くん』はアニメーションとしてはとても難しいことをこなしています。連載漫画を見ればわかりますけど、顔がやたら大きく、二頭身なんですよ。これを動かすというのは大変なんです。足が短いからどうしても不自然になる。ジブリにいて『となりの山田くん』を担当していた、これも力量ある絵描き、仮にBとしますか、Bが「ちゃぶ台があって、そこに酔っ払って歩いてきたお父さんが座る」というシーンを描いていた。その短い足でどう座らせるか、下手なヤツが描くと不自然さがめだってしまいます。これを自然に描けるのはジブリのなかでもほんとに数人しかいない。Bはそれができる数少ない絵描きの一人なんですが、Aの力量も抜群だから、BはAに手伝ってほしい。Aは「いやいや」と逃げるけれど、やはり興味があるからBに聞く。「どうやって歩かせてる?」と。そうするとBは二本指を足に見立てて、動かせてみせて、「これでやってますよ」。するとAは「やっぱりそうですよねえ」。なんか武芸者同士の会話みたいで、とてもおもしろかった。腕のいい職人同士ならではということでしょうね。

 

 確かに技術は凄いし、今のアニメーションのアンチテーゼではと思えるような、単純化した線と水彩画か水墨画のような絵柄には驚きましたけど、ストーリーは…。

 DVDだからまだなんとかなったけど、私がもしこれを劇場で見たとしたら、辛いんじゃないかな、という内容でした。

 よく出来た「ホームドラマ」だとは思います。ただ、公開当時(1999年)、これほどアナクロなホームドラマも無いんじゃないか(寺内貫太郎一家じゃないんだから)、と感じたでしょうし、今もそう思ってしまう。まあ、そもそもホームドラマ苦手なんですが…

 サザエさんは未だに世田谷に一軒家を持っていて、巻き起こる騒動も「携帯持ってりゃいいじゃん」と思うようなことばっかりですが、この「山田くん」でも正にそうなんですよね。

 あと、個人的には、いしいひさいちというマンガ家は、ちょっと毒のあることを描く人というイメージがあるので(私が一番好きなキャラが藤原先生なので)、そのイメージとジブリのイメージがくっつかなかった、というのもある。

 たぶん、私がまだ若いせいなのかもしれませんね。40代、50代になったら、いい映画だと思えるのかもしれない。