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蓮の国(LotusLand)

近衛秀一の読書感想文が中心のブログ。

感想「マダムGの館」

読書(漫画)

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 『マダムGの館 黒猫編』(グレゴリ青山小学館)を読了。その前に読んだ『月光浴編』と合わせて。

 マダムGを名乗る女性と、その助手で記憶を無くし、Gから「雨宮」と名付けられた青年が、「美」の世界を巡るという設定。なんと形容したらいいのか。エッセィマンガとも違うし、教養講座的なものか。  中井英夫ボリウッド、黒蜥蜴、竹久夢二太宰治、老上海、竹中英太郎、などなど、グレゴリ青山の趣味が濃厚に出ている、ディープでマニアック、通好みな題材選び。「『美』じゃなくて、お前の好みじゃないか」と突っ込みたくなるが、それは「美しいものってなんだろう」という問いかけにもなるだろう。  これは、「自分の領域」、「自分の世界」なのだ。マダムGの「G」は、当然ながらグレゴリ青山の「G」だろう。自分の好きなものはコレだ、と示して、なぜ好きかというと…と語りだす。なかなか「好きなもの」って、なぜ好きなのか語れないものだけど、この本においては、グレゴリ青山の筆致は堂々と、「私はコレが好きだ!」と主張している。「耽美」だけどそれだけじゃないし、「退廃」でもない。やっぱり、「美」なんだけど、それだけでもない。グレゴリ青山という人の頭の中は複雑で…

 余談だが、『月光浴編』で紹介された竹中英太郎記念館だが、私は2010年に訪れたことがある。プログレっぽい曲が流れる中での、竹中英太郎の絵の鑑賞は、非常に不思議な気持ちになった。